エジプト神話の太陽神+最高神「ラー」の不遇さを分かりやすく解説

太陽神のラー

古代エジプト神話において、太陽神ラーは最高神です。

 

古代の人々にとって、太陽は食料を得るために重要な農業に欠かせない存在と言えます。そもそも太陽がなければ、植物が育ちませんからね。

今では砂漠のイメージしかないと思われがちですが、ナイル川周辺では農業が行われ、食料を生産していました。

 

その重要な大洋を神格化させた存在が「ラー」なのです。

 

エジプト神話では、ラーはハヤブサの頭をもつ姿で描かれることが多く、異性を必要とせず子供――神と人類を産み出していました。

 

今回の記事では、太陽神ラーにまつわる神話の全貌をわかりやすく解説していきます。

 

1.エジプト神話での太陽神にして最高神ラーは何者なのか?

まずエジプトで太陽は「ラー」と呼ばれており、太陽そのものが神として信仰されていました。

 

また太陽が東から昇り、西の空に沈んでいくことから、1日のうちに死と再生を繰り返す永遠に生きる存在であると考えられていました。

 

それでは、次に太陽神ラーにまつわる神話の流れに沿って1つ1つ解説していきます。

 

2.太陽神ラーの親は、世界では初めて産まれた神ヌン

この世界に空や太陽、地上がなかった時に、存在していたとされる原始の神「ヌン」は、カオス(混沌)そのものでした。簡単に説明すると、地球や太陽など何も存在しない空間そのものが「ヌン」であったとイメージすると分かりやすいです。

 

その「ヌン」から太陽神ラーは自分の意志で自分自身を産み出しました。

 

3.太陽神ラーは神の世界初の人間を産んだ

太陽神ラーは創造神としての側面を持っており、世界と神と人類を創造していました。

 

例えば、エジプト神話で重要な役割を持つ神シュー(大気の神)やテフヌト(湿気の女神)、バステト(女神)といった神々を産んでいます。

 

そして、シューとテフヌトが旅に出てから帰って来ないのでラーは酷く心配していまし、待ち疲れた頃にやっと帰ってきた二人の息子を見てラーは涙を大いに流し、その涙から人間が産み出されました。

 

これがエジプト神話の人類起源です。

 

さらに、エジプトの王ファラオは神々の子孫であり、「ラーの息子」になっていました。ファラオが死ぬと、ホルスと共に地上にはしごを卸、太陽の船にファラオの霊を招くと言われています。

 

4.太陽神ラーの神話の物語まとめ

エジプトの最高神にして太陽神であった「ラー」は世界の治安を乱す闇の勢力の監視と世界の統治を行っていました。(※この神話は天空航海の神話(昼と夜の航海神話)と呼ばれています)

 

太陽神ラーは夜になると、仲間の神々と共に夜の船「メセクテト」に乗って、大蛇アペプや悪魔たちと戦います。

 

太陽神ラーの最大の敵である「大蛇アペプ」は、ラーと同じく原始の神ヌンから生まれたが、世界を統治する役割を奪われた為に、ラーを恨んで敵対していました。

 

この大蛇アぺプは太陽の邪魔をしているので、太陽が見えなくなる日食は大蛇アペプの仕業だと考えられています。

 

そして、太陽神ラーは夜の戦いが終わると、天空の女神ヌートの胎内へ回帰します。この胎内への回帰(再生)することによって、誕生と死を繰り返す永遠の神になっています。これが太陽の水平線からの昇り沈みを表しているのです。

 

この太陽の昇り沈みに合わせて太陽神ラーがその姿を変化させます。

 

太陽が水平線から昇り始める日の出の時には、タマオシコガネの姿をしたケプリとなり、太陽が出ている日中はハヤブサの姿をして天空を飛翔し、太陽が沈む夜には雄羊の姿となって夜の船メセクテトに乗り込んで冥界(死と夜の世界)を旅していました。

 

長い年月が経過してラーが年老いると、その権威と人々の信仰心は低下していきました。

 

自分信仰しなくなった人間たちに激怒したラーは、人類を滅亡させるために復讐の女神セクメトを送り込もうとした。しかし、オシリスの反対意見によってセクメト派遣を中断し、そのオシリスの反乱に遭ってラーは敗れてしまった。

 

さらに、女神イシスの策略によって、ラーは毒蛇に噛み付かれました。

 

その毒蛇の毒による激痛を解毒してもらうことと交換条件で、太陽神ラーは自分を支配できるようになる『自分の本当の名前』をイシスに教えて、ラーに代わって智慧の神トート(あるいは月の神トト)が最高神の座に就きました。

 

5.太陽神ラーはエジプト神話以外にも最高神になっていた

太陽神ラーは、エジプト神話以外にヘリオポリス神話で創造神であるアトゥム習合(合体)して「アトゥム・ラー」になっていました。

 

そもそも創造神アトゥムは、ヘリオポリス神話において太陽神ラーと同様に神々を産んでいます。

 

しかも創造神アトゥムは男性ですが、なぜか手だけは女性でした。つまり両生類なのです。さらに、創造神アトゥムは自分の男根を自分の手(女性)をまさぐることによって、最初の性別を持った神々を産みだしました。

 

他説では、創造神アトゥムは地面にツバを吐いて神々を産んでいました。

 

そんなアトゥムとラーは習合していたのです。その理由は定かではありませんが、どちらの神も創造神としての側面があるので同一視された結果、習合されたのでしょう。

 

6.エジプト神話の太陽神ラーまとめ

太陽神ラーは、エジプト神話における最高神でした。エジプトの長い歴史の中で役割がコロコロと変わっていますが、太陽を司る神に変わりはありません。

 

また太陽神ラーに関する新しい情報が分かり次第、随時更新していきます。

 

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